ピエール瀧の薬の秘密

この私、20才頃、マリファナの栽培と所持で、マスコミを騒がせた。

大阪の暗黒街をさまよい歩いていた時代、欲望に任せるままありとあらゆるドラッグを経験した。

 

マリファナは、高校時代にはトイレで吸っているところ、生活指導の先生に『タバコを止めろ』と指導された。

 

ピエール瀧はなぜコカインやマリファナを止めることができないか。

 

★その秘密はこれだ。順を追って説明する。

 

①薬に自分に足らない世界を求める。好奇心などとごまかされることもある。

②自分に足らない世界を知り浸る。幸福感・高い感受性(聴覚・味覚・触覚・視覚・嗅覚・意識)・体には、例えば阿片など、肉体の違和感が消える。

③さて、薬は覚める。あたりまえの話。現実に戻ると、薬によって得た世界が消滅し、知ってしまった世界から比べると、著しい喪失感がある。肉体には違和感や痛みがよみがえる。

④現実世界の自分と、薬で知った世界のギャップに苦しむ。

 

覚醒剤であれ、止めるのは簡単。その秘密

 

現実世界を薬の世界に近づけるだけ。

 

①感受性を高める。感受性は生まれながら持つもの、そこに戻すだけである。薬をやっても生まれながら以上にはならない。それを知る。

②人間は生まれたときに持っている全てが全ての世界であり、その後に得た世界のようなものも、自分が持っている心が描き出したものであり、言うなればテレビに映る映像。テレビは持っているのだから、そこには自由に世界を映し出せるのに、そのテレビ番組を自分が持っているものと勘違いする。それは大きな勘違いであることを知る。

③体は、少し難しい。生まれたときの体を取り戻せばいいのだが、ここは医者と自分の節制に任せるしかない。生まれた限り、病気や怪我、老化や死はあたりまえ。緊急時の痛みにはモルヒネ。医者にお願いしよう。慢性的な痛みや違和感は、調整すると取り除ける。

 

★薬で得た世界は虚空の世界。その虚空と現実のギャップが、大きな苦しみ。

ピエール瀧は、そのギャップを埋めることができなかった。色々な理由で。

 

★中国の武当山で行われていた、薬物を断つ完全なる方法

 

 中国では阿片が蔓延しており多くのものが武当山を訪れて治療した。武当山は、阿片中毒者に対し、阿片を毎日減らしながら与え、様々な方法で心身の感受性を高め、健康な体を取り戻す為の修養を行い、最後にはうっすらとした阿片吸引と、そのギャップがなくなることで中毒者を治療した。

 予防として、内丹によって心身の修養を行わせ、ある一定のレベルに達した後、逆に阿片を吸引させ、その差が無いことを実感させる。こちらの方が、多くのものに人気があった。

 

 阿片では亡く、他の薬物に関しても同じであったが、阿片が多かった。

 

 清の時代の阿片の蔓延はすごかったらしい。当時の武当山は、頑張っていた。理由は、道教の信者が減っていくことにもあった。道教が目指す、神仙に阿片さえやっていればまるで到達したように錯覚するものが多かったからだ。

 

 ピエール瀧も、音楽や演技の感受性を維持するためにやり続けたのだ。いつも現実に戻ることへの恐怖と闘いながら。その戦いは、ストレスであり、現実に戻すもの全てが敵である。家庭も仲間も、あらゆるものは敵なのだ。

 

 ☆☆☆薬をやらないもの、又常習者、どちらも同じことが言える。☆☆☆

 

★現実を、本来の感受性と本来の心身に戻しておかないと。

★目の前に現れた薬物に手を染める。そして止めることができない。

★薬物に手を出さないなど、人間には無理である。その薬物と同じ効用がある脳内の物質で喜怒哀楽を生きている。これを知らないと行けない。

 

★★★結論は、いつもこの脳内の薬物がこんこんと湧き出る人生を維持する。そうでないと、薬物禁止など戯言である。★★★

 

★★★ReMember 自然のメンバーに戻れば、いつもこの脳内の薬物がこんこんと湧き出る人生である。忘れてしまっただけである。思い出そう★★★

 

麻薬ビジネスに君臨する皆様。どうか私をお許しください。秘密をばらしてしまいました。 しかし、ご安心ください。そう簡単にはいかないのが人間です。多くの宗教も現実と理想のギャップを人々に通関させ、机上の空論でどうにかなると教えるばかり。麻薬ビジネスの皆様のお得意様とも言えます。

麻薬ビジネスよりも儲かるのはお酒です。まだまだお酒には勝てませんね。モルヒネなど比ではない、お酒という強力な薬物、世界に蔓延し誰も取り締まらない。

 お酒は、合法的に、現実世界を忘れることができる。薬物で騒ぎ立てる分、お酒の問題も騒ぎ立てて頂ければ。

 

武当山の古式楊式太極拳を師事された私は、一瞬にして薬物の虚空世界などばからしくなり、心身には天然の薬物が満ちあふれている。

マリファナの吸引は、煙が肺によくなさそうだったので、あるときからマリファナは味噌汁や、アイスクリームに混ぜて食べていた。

20年ほど前から、毎日がその時と何ら変わらないトリップ状態である。怒ることも不機嫌もない脳天気な毎日。何を食べても美味しく、小さな花もかわいい。音楽は体の内側で響き、いつも多くのメロディが空気中を響き渡り、心地良いリズムが空から降りおきてきて我が身と心を躍らせる。全てが愛おしく、どんなことも微笑んでしまう。お葬式など行けない。親しければ親しかったほど、その人のかわいらしさを思い出し笑ってしまう。笑うなと言われれば、なぜと?その理由を想像して笑っていまう。テントウムシが飛ぶのを失敗して、慌てているところをみて、腹がよじれて笑ってしまう。ゴキブリも手を振りかわいい。向かってくるとびびりながら殺す緊張感に酔いしれる。

 卵ごはんに感動して涙が出る。妻が作るごはんに何度感動して泣いたことか。

 こんな世界に、薬物がいるはずがない。合法的な麻薬が脳内にこんこんと出ているからだ。